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フジゲン・アンバサダー #3 Crossfaith

究極を突き詰める姿勢が、新たな可能性を生み出す。Made in Japanの真髄、ここに極まれり

フジゲンのギター/ベースを実際に愛用するミュージシャン達に、その魅力を存分に語ってもらうコーナー“フジゲン・アンバサダー”。第三回は、飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続けるCrossfaithのG.KazukiとBa.Hirokiにインタビューを行った。彼らはフジゲンのギター/ベースの開発にも携わり、常にヘヴィーなサウンドを追求し続けている。9月にフジゲンが発売した高品質と高いコストパフォーマンスを実現したラインナップ“664シリーズ”は、その中で導き出された答えの一つだ。究極の音を求め、突き詰めることをやめない姿勢。それはまさにMade in Japanの真髄と言える。

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●フジゲンと出会ったのはいつ頃ですか?

Hiroki:かれこれ3年前になりますね。最初はフジゲンの方に「使うんだったら使う。使わないんだったら使わない! 」ぐらいガツンと言われたのを覚えています。「それじゃあ、しっかり使わせてもらいます」と使い始めたのが、今使っているべース(EMJ-ASH-M/BK Proto&Custom)なんです。

●Hirokiさんのベースは、その時のものを使い続けている?

Hiroki:そうですね。リバースヘッドのベースを作ったりもしたんですが、結局一から作ったものではなく、このベースをひたすら改造して使っていますね。これが自分の手に一番しっくりきていて、音もパンチがあるんですよ。

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●もともとはパッシブのベースだったんですよね。

Hiroki:フジゲンに「アクティブにしてほしい! 」ってお願いして改造してもらいました。今でもパッシブとアクティブを切り替えられるようにスイッチは付いているんです。でもCrossfaithは攻撃的な音楽なので、基本はアクティブにして、トーンもボリュームもマックスで演奏していますね。

●自分の楽器を進化させる上で、主にどこを突き詰めていきましたか?

Hiroki:初期の段階で十分良い音はしていたんですけど、ラウドロックでこの楽器を活かすために、音の重心をさらに下げるように意識しました。実はこのベースの4弦のゲージは.125で、5弦ベース用の弦を張っているんですよ。だからナット部分がけっこうギリギリで、最初は低音弦が乗らなかったんです。それを工夫していって、絶妙なテンション感を保ちつつ良い場所に設置したっていうのも改良点ですね。もともとミドルはしっかり出るベースなので、あとはローの守備範囲をどうやったら広げていけるのか。そこは今も追求中です。

 

Hiroki:もう一つは、激しいステージングで手がノブに当たってセッティングが変わることが嫌だったので、アクティブ用のノブは埋め込みました。リハーサル時に小さいマイナスドライバーで調整して、後はボリュームだけ上げれば設定した音が出るっていう。これのおかげでライブにより集中できるようになりましたね。

●ネックについてはどうですか?

Hiroki:今までネックを大きくいじったことはないんですよ。寒いニュージャージー州に連れて行ったり、夏の東南アジアや灼熱の野外フェスのテントに置いていても大丈夫なんです。それが本当に心強いんですよね。
Kazuki:少しネックが反ったりしても、使い物にならないレベルになったことがないです。トラブルが少ないから安心できますね。

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●Kazukiさんのギター(EFL-DE664/MBK Proto)についても聞きたいと思います。

Kazuki:これは新しく発売された664シリーズのプロトタイプです。ダウンチューニングにも適した664mmというスケールのネックで作ってもらったんです。

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●ダウンチューニングに適した長さというと、666mm以上のバリトンスケールが標準的なんですよね。664mmはレギュラースケールから持ち替えた時に違和感のないスケールを意識したそうですが。

Kazuki:バリトンスケールはどうしてもフレット間の間隔が広くなって、極端に言うと自分の思っているギターの感覚じゃなくなるというか。弦を太くせずテンションが保てるようなスケールを突き詰めていったら664mmという長さになりました。

●フジゲンとしても664シリーズがダウンチューニングを突き詰めるきっかけになったと聞きました。共に開発していく上で、どんな要望がありましたか?

Kazuki:最初は「スケールが足りない分音が抜け切らない」とか、「音が前に出ない」ということを言いましたね。そこで、「じゃあ、もう新しく作っちゃおうか? 」ということで新しくギターを作ることになったんです。一緒に作っていく中で、フジゲンのエンジニアの方は話をしっかり聞いてくれて、熱心に研究してくれました。僕は感覚で「ここはハイがドンと出てほしい!」とか、そういう表現で伝えるんです。それに対してプロフェッショナルな視点で、「その音を鳴らすためにはこのスケールで、ヘッドの角度はどれくらいが良い」って細かく調整してくれたんです。しかも、それをいまだに一緒に追求してくれているんですよね。その関係は僕が求めていたものでした。

●そうして開発された664シリーズのJIL-ASH-DE664-M/TWFは「Devil's Party」のMVで使われていますよね。

Kazuki:これはツボを突いたモデルで、良い意味で癖があるんですよね。今使っているモデルとも音の立ち上がりが違ったりして気に入っているんです。しかも指板がメイプルっていう。ミスマッチなところを感じさせるんですけど、実際に弾いてみたらすごく良いです。

●今使っているモデルと比べると音にどんな違いがありますか?

Kazuki:JIL-ASH-DE664-Mは潰れ切らないというか、ちょっとクランチ気味な鳴り方をするんです。あとはヴゥゥンって下からまわってくるようなローというか、そこはJIL-ASH-DE664-Mの方が鳴るんですね。だから見た目に反してすごくロックなギターなんですよ。

 

●新型の今後の活躍が期待されますね。最後に、これから2人が作っていきたいギター/ベースのビジョンはありますか?

Kazuki:僕自身がプレイスタイルを学んだり、いろんな経験をして変わっていくと思うんです。それに対して相棒のあるべき姿も変わっていくと思います。常に良い楽器を追求してくれるフジゲンと変わりゆくものを色々経験して、新しいものが生まれてくるような環境があれば、これからもずっと最高なギターを持てるんじゃないかと思っています。
Hiroki:バンドが始まった時よりもビックなサウンドになっていたりして、エレクトロの混ざり方も全然違います。ベースのあるべき位置も、バンドを支える位置からメロディ楽器としての役割も増えて、今も変わり続けているんですよね。だから、まだまだCrossfaithとフジゲンの間には新しい可能性があると思うので、これからも楽しみです。

●新しい可能性を突き詰めていくと。

Hiroki:僕が何故フジゲンを使い続けているかというと、そこで働いている人たちにすごい熱量があるからなんですよね。彼らの熱意はジャンルを越えるし、新しいジャンルができた時でもそこに到達するようなパワーを持っていると思います。だから一緒にやっていて面白いことができそうなんですよ。自分たちも音楽を突き詰めてやっていくので、そこからまた新しいものが生まれていくと思います。

Interview:馬渡司

■使用楽器
【Kazuki】
EFL-DE664/MBK Proto
ボディ材:マホガニー
ネック材:マホガニー
指板材:ローズ指板
ピックアップ:EMG 81TW(フロント) / EMG81(リア)
ブリッジ:GOTOH AS103B
ペグ:GOTOH ロトマチックタイプ
テールピース:FUJIGENオリジナル(品番:FJTP)

【Hiroki】
EMJ-ASH-M/BK Proto&Custom
ボディ材:アッシュ
ネック材:ハードメイプル
指板材:ローズ指板
ピックアップ:FGN MJ-1n 1b (オリジナル)
ブリッジ:FGBB-4(オリジナル)
ペグ:GOTOH GB11W

 

■製品情報

 

JIL-ASH-DE664-M-TWF JMJ-ASH-DE-M-TWF

 

【写真左】
JIL-ASH-DE664-M/TWF
¥110,000(+税)

【写真右】
JMJ-ASH-DE-M-TWF
¥110,000(+税)

■フジゲン オフィシャルサイト
http://mi.fujigen.co.jp/

■Crossfaith オフィシャルサイト
http://www.crossfaith.jp/

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